この作品はドリアン助川の同名小説をで河瀬直美監督により映画化されたヒューマンドラマです。
今回ご紹介するのは、タイトル通りあずきの「あん」のお話ですが、元ハンセン病患者の老女役を樹木希林さんが演じ、人生につまずいた男と中学生の女の子の人間模様を描いています。老女の願いや、伝えたいことは何なのかと考えさせられる、とても奥が深く重みのある物語です。
、
『あん』映画はどのようなストーリー?
ある男が背負った罪の代償の為にどら焼きを焼いて単調な日々を送っているところに、求人募集を見て働きたいと願う老女。そんな仕方なく作っているどら焼きを変えるきっかけになったのがその老婆の作るあんだった。
『あん』映画の主な登場人物の紹介
吉井徳江[よしいとくえ]- (樹木希)
76歳。以前から、仙太郎がどら焼きを焼く姿を見ていて、根底には美味しいどら焼きを売りたい、出来るはずだと見抜いていた。とくえ
によると「50年以上もあん作りの経験あり」で、美味しいつぶあんの作り方や、塩昆布など手作りには長年のオリジナルスキルがあると自負。自然のものに対して、すべてが言葉を持っているといい、語りかける姿は仙人のよう。『吉井徳江』というのは本名ではなく、施設で新しく持たされた名前。
千太郎 – (永瀬正敏)
どら焼き屋。先代の店主に過去に犯した罪の賠償金を肩代わりしてもらい雇われ店長となる。甘いものより酒好き。業務用のあんを手作りどら焼きとして販売しているが、客入りは少ない。客商売なのに無愛想な性格。挫折して立ち直れないでいる
ワカナ – (内田伽羅)
高校受験を控える中学生。質素な生活をしていて、千太郎から失敗作のどら焼きを時々もらう常連客。母子家庭で、自宅はペット禁止だが、『マーヴィー』と名付けたカナリアを飼っている。千太郎や徳江には心を許している
佳子- (市原悦子)
徳江の長年の友人。徳江と似た境遇で、施設で共同生活を送っている。洋菓子を作るのが得意。
どら春のオーナー – (浅田美代子)
先代の店主である夫が「どら春」を千太郎に任した。知人から、徳江の噂を耳にし千太郎に解雇を勧める。
ワカナの母- 水野美紀
ワカナと二人暮らし。お世辞にも良い母親とは言えず、ワカナの高校進学について遠まわしに断念させようとする。
陽平 – (太賀)
ワカナの先輩で高校生。
若人[わかと] – (兼松若人)
どら春のオーナーの甥。千太郎とは対照的で、甘やかされてきたチャラ男。飲食業で働いていたが、人間関係のもつれで退職。千太郎の店を改装してお好み焼き屋とどら焼きやをする方向を勧められる。
女子中学生3人組
ワカナが通う中学の同級生で千太郎のどら焼き屋の常連客。イートインでどら焼きを食べ楽しそうに雑談の場所になっている。
『あん』映画のおおまかなあらすじ
どこか影のある男千太郎はどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた。
ある日、店の求人募集の貼り紙を見て働きたいと老女・徳江が現れる。最初はどうみても無理だと判断して断るが、徳江が「これ食べてみて」と置いていった粒あんに驚いた千太郎は彼女を雇うことにする。
徳江が作った粒あんは、甘いものが苦手な千太郎がまるごと1個食べたのは始めてだというほどあまりにおいしく、評判となりみるみる店は繁盛するのだった。
どら春が行列の店になってきた頃、店のオーナーが知人から、徳江はかつてハンセン病患者だったとの情報をききつけ、このまま徳江を雇っていると、店のためによくないと忠告にくる。
オーナーは千太郎が過去に犯した罪の代償の肩代わりをしている立場であり、仙太郎は藩老もできず悩んだが、徳江のひたむきな姿勢を見ていると自分も意欲が沸いてくるのだったが・・・
あれほど行列ができていたのに、お客が途絶えるようになり、恐れていた事態がついに・・
それを境に、徳江は姿を見せなくなるのだった。
『あん』映画の感想
この映画はスローなテンポで静かに淡々と流れるせいか、移りゆく季節感も桜や、紅葉、田園風景など自然の描写はとても素晴らしいです。
その一方で、樹木希林さん、市原悦子さんの語り口調や仕草は、らい病・ハンセン病に対する無知が作り上げた偏見や差別によって人生を狂わされた人たちの思いがじんわりと伝わってきます。
あれだけ繁盛していたのに、ぴたりと客足が途絶えたときにスっと身を引いた徳江、今までの人生でどんな境遇も全てを受け入れてきた潔さを感じます。
偏見にさらされ続けても精一杯生きようとする徳江の姿勢は「私達はこの世を見る為に、聞くために、生まれてきた。この世は、ただそれだけを望んでいた。…だとすれば、何かになれなくても、私たちには生きる意味があるのよ。」
この思いの上にあるのだと思う。
樹木希林さんも、市原悦子さんも残念ながら亡くなられましたが、実際の生き方もどこか重なるところがあったのかなと思います。
このふたりはこの映画が初共演だったとか、素晴らしい女優さんでしたね!
また、ワカナ役の内田伽羅は、樹木の実孫との共演も見どころですね!
映画『あん』を無料でみるなら
『あん』を動画配信サービスで見るなら、コジュラがおすすめの動画配信サービスはU-NEXTです。
今現在の情報によると、『あん』は見放題作品になっています。
なんといっても見放題作品数が多いです。因みに洋画・邦画の見放題作品数7,700、レンタル作品数 1,400です(u-nextホームページ参照)
この他にもまだ下記のように魅力満載なU-NEXTですので、『あん』だけでなく31日間の無料期間を利用して、それ以外の作品も視聴して見てはいかがでしょうか。
・ポイントが付与される。(通常1200ポイント、無料トライアル期間600ポイント)
・通常料金は1,990円(税抜き)だが、31日間の無料トライアル期間がある。
・最新作がすぐに見られる(DVD発売より早い場合もあり)
・毎月配信作品の更新も多々
・テレビ・パソコン・スマートフォンなどお好みのデバイスで視聴可能。
・1つの契約で4つまでアカウントを作れる
・動画だけでなく、電子コミックも見られる
『あん』をお得に見るならU-NEXTがおすすめ
※(今現在2019年11月)の時点での情報になります。これらVOD(ビデオオンデマン配信サービスの情報は不定期に変動しますので見放題・配信状況の最新情報は各サイトにてご確認ください